【グランドセイコー】のオーバーホールは3〜4年に一度?故障じゃない『止まった』の正体【後編】

こんにちは。
いつもoomiya京都店のブログをご覧いただき誠ありがとうございます。

前編では、【グランドセイコー】の修理体制や保証についてご紹介しました。
後編となる今回は、「じゃあ、手元の時計はどう手入れすればいいの?」という疑問にお応えする実践編です。

「オーバーホールはどのくらいの頻度で必要なの?」といった疑問に、研修で学んだ内容をもとにお答えしていきます。

※前編をまだお読みでない方は、先にこちらをご覧いただくと、より分かりやすいです。👇
【グランドセイコー】修理に『期限』がない時計。80万個の部品と50万件のカルテを支える安心感【前編】https://blog.jw-oomiya.co.jp/kyoto/83498

オーバーホールは3~4年に一度おすすめ!

メカニカル、スプリングドライブ、クオーツを問わず、3~4年に一度のオーバーホールをおススメしています。
時計の内部では、パーツ同士の摩耗や潤滑油の劣化が目に見えないところで静かに進んでいます。定期的にお手入れしてあげることで、大切な時計をいつまでも元気に動かし続けることができます。

【ムーブメント別】オーバーホールでやること&変化

タイプオーバーホールで行うこと期待できる変化
メカニカル歯車などの分解・洗浄、消耗パーツの交換、脱進・調速部の調節てんぷの振り角が戻り、ひげも調整して精度を復活する
スプリングドライブ歯車などの分解・洗浄、消耗パーツの交換制度への直接的な影響は少ないですが、油切れや摩耗を防ぎ、止まりを防ぐ
年差クオーツ上記に加え水晶のシフト補正緩急スイッチまたは温度補正プログラムの再書き込みで、本来の高精度を取り戻す
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※クオーツをお持ちの方には、電池交換とあわせて精度調整や1年間の精度補正がセットになった「バッテリープラスサービス」もあります。(※一部の初期モデルなど対象外あり)。

外装の傷が気になったら?(2段階のケア)

ケースやブレスレットの傷には、大きく分けて2つのケア方法があります。

  • ライトポリッシュ(小傷をとってツヤ出し)
    表面をきれいに整えてツヤを戻すメニューです。小傷が気になる場合におすすめで、コンプリートサービス(オーバーホール)にも含まれています。
  • 外装リペアポリッシュ(深い傷や打痕の補修)
    通常の研磨では消えない凹みや深い傷に、レーザー溶接で素材を足してから「ザラツ研磨」やバフ仕上げを行う特別なサービスです。
【グランドセイコー】のオーバーホールは3〜4年に一度?故障じゃない『止まった』の正体【後編】-Grand Seiko -IMG_2710

知っておきたい注意点
・極端に深い傷は修復しきれない場合があります。
・傷の深さや形に合わせて手作業で調整するため、新品と全く同じ形状やミラー面とは多少異なる場合があります。
・メッキ、サテン仕上げの一部(梨地)、ハードコーディング、超硬質合金などは研磨できません。

それでも、【グランドセイコー】は「長年使い続けること」を前提に作られているため、複数回の研磨にしっかり耐えられる設計になっています!

毎日の使用で気をつけたい4つのポイント

①制度の見方

  • メカニカル:「グランドセイコー規格」では平均日差-0.3~+5.0ですが、これはケースに組み込む前のムーブメントを、6つの姿勢で各2日間、計12日間測定した平均値です。
    実際にお使いいただくの際の目安となる「携帯精度」(9Sで-1~+10秒/日)は、着けている環境によっても少し変わります。そのため、1週間から10日ほど続けてお使いいただきながら進み遅れを見ていただくのがおすすめです。
    「グランドセイコー規格」についてされに詳しく知りたい方はこちらをどうぞ👇
    グランドセイコー規格(GS規格)は何がすごい?クロノメーター規格との違いは?https://blog.jw-oomiya.co.jp/kyoto/59894
  • 年差クオーツ:「年差」は、1年を通した誤差のことです。1か月単位でピッタリ1/12ずつズレるわけではないので、少なくとも3~4か月ほど様子を見て判断してあげてください。

②巻き上げ

ぜんまいの巻き上げが足りないと、遅れや一時的な止まりの原因に。

  • 手巻きをする際は、針が動き始めたあともしっかりフル巻きまで回すのがコツです。
  • ネイルをされている方は爪をかばって途中でやめてしまうケースもあるそうですが、しっかり巻いてあげるのがポイントです。
  • デスクワーク中心で腕の動きが少ない方は、着ける前にリューズで少し巻いておくとトラブルの防止になります。

③温度と衝撃

  • 温度:メカニカルは腕につけた温度で精度が安定するように調整されています。寒い場所に置いておいても、腕に着けて温まれば本来の精度に戻るのでご安心ください。
  • 衝撃:ゴルフのショットなどの衝撃が何度も伝わると、一時的に遅れが出ることがあります。内部に異常がなければ、時刻合わせだけでそのままお使いいただけます。

④磁気

スマホやタブレット、バッグやスマホカバーのマグネット、IH調理器などからは磁気が出ています。身近な磁気製品から「5cm以上離す」だけで、影響をグッと受けにくくなります!

  • メカニカル:時期を受けると進み・遅れが出るため、脱磁(磁気抜き)が必要になります。
  • スプリングドライブ:磁気から遠ざければ元に戻るので、時刻合わせをすればOKです。
  • クオーツ:一時的に止まったり針が回ったりしますが、磁気から遠ざけて時刻合わせをすれば復帰します。

⑤外装のお手入れ

ステンレスは「錆びない」のではなく「錆びにくい」素材です。
使ったあとに乾いた柔らかい布でサッと拭いてあげるだけで、美しさが長持ちします。
また、ねじロック式のリューズはネジ山を傷めないように、優しく丁寧に操作してあげてください。

【グランドセイコー】のオーバーホールは3〜4年に一度?故障じゃない『止まった』の正体【後編】-Grand Seiko -IMG_2709

あれ?止まった?と思ったら

故障かな?と思っても、実は時計の正常な機能(お知らせ)の場合があります!

  • 年差クオーツが「2秒ごと」に動く:電池の寿命が近づいている合図知(予告機能)です。
  • スプリングドライブの針がピタッと止まった:パワーリザーブ(ぜんまい)が切れたサインです。

「あれ?」と迷ったときは無理に動かさず、そのまま店頭までお気軽にご相談ください。

まとめ

【グランドセイコー】が何十年も美しく正確に時を刻み続けるのは、メーカーの万全な修理体制と、日々のちょっとした心がけ、この両輪があってこそです。

前編でご紹介した安心の修理体制に加えて、3~4年に一度のオーバーホールや、日々の巻き上げ・磁気へのちょっとした気配りを意識していただくことで、お手元の大切な1本はさらに長く寄り添ってくれます。

「最後にオーバーホールはいつだったかな?」「この動きは故障?」と少しでも気になったら、ぜひそのままお店にお持ちください!oomiya京都店で、お客様の思い出が詰まった1本の状態を一緒に確認させていただきます。