【チューダー】ブラックベイマスタークロノメーター認定で何が変わった？

チューダーのモデルの中で「ブラックベイクロノ」「ブラックベイプロ」「ブラックベイ 58」などブラックベイ〇〇というモデルがいくつかございますが、本日紹介するのは、その名も「ブラックベイ」です。

ブラックベイとは？
直訳すると黒い湾岸という意味で、視界の無い海に潜っていく、つまり過酷な環境にチャレンジする人の時計という思いから名付けられたモデル名です。

オリジナルのブラックベイは2012年にバーガンディベゼルを携えて初登場し、2016年にはクロノメーター認定のマニュファクチュールムーブメントを搭載し大きなアップデートが実施されたのですが、2023年にはさらに厳格な検定をクリアしたマスタークロノメーター認定のムーブメントを搭載し進化し続けています。

クロノメーターとマスタークロノメーターの違いとは？

クロノメーターとは？
●ムーブメントに対しての認定制度。
●クロノメーター協会が定めた試験をクリアしたもの。
●主に精度の検定。
●日差-4秒～+6秒

マスタークロノメーターとは？
●時計に対しての認定制度。
●スイス連邦計量・認定局が定めた試験をクリアしたもの。
●精度以外に、防水性、耐磁性、パワーリザーブの検査あり。
●日差±0秒～+5秒

チューダーがマスタークロノメーターの認定を受ける為にクリアした前提条件およびテスト
➀ スイスメイド
②スイス公認クロノメーター検査協会（COSC）による認定
③2つの異なる温度下、6つの姿勢、そして2つの異なるパワーリザーブ残量状態での精度テスト 100%および33％
④15,000ガウスの高磁場環境下でのスムーズな動作確認およびその後の精度テスト
⑤200 m (660フィート）防水
⑥65時間または70時間のパワーリザーブ

つまり、
マスタークロノメーターはクロノメーター取得が前提になるので、マスタークロノメーターの認定を受けるまでの道のりはとても険しいものになります。
またマスタークロノメーターはクロノメーターのようにムーブメントの検査ではなくケーシング後（ケースに組み立てた状態）の検査になります。日差5秒以内（±0秒～+5秒）というのはクロノメーターの日差10秒以内（-4秒～+6秒）、よりも5秒も少ない上にチューダーがマニュファクチュールムーブメント搭載モデルの社内テスト6秒以内（-2秒～+4秒）よりも1秒少なく、認定を受けるまでの時間や労力がどれほどのものなのかは容易に想像できるのではないでしょうか？

薄くなったケース

前モデルのブラックベイとはムーブメントが異なることからケースが1.1mm薄くなりスッキリとした印象になりました。そして薄くなることで41mmというサイズを感じさせず腕乗りがよくなっています。今なら前モデルもございますので、どちらがお好みか着け比べしていただくことができます。

新設定の5列リンクブレスレットとラバーストラップ

前モデルは3列リンクブレスレット、レザーストラップ、ファブリックストラップの設定でしたが、現行モデルは3列、5列リンクブレスレット、ラバーストラップの設定になっています。前モデルの際に設定がなかった5列リンクブレスとラバーストラップがようやく登場しました。200m防水でラバーストラップが加わり、この季節での着用やスポーティな格好にも合わせやすいので、人気が出るのも納得です。

5列リンクブレスレットは横から見るとラグビーボールのようなデザインになっていて、フラットなデザインのものと比較すると腕との間に僅かに隙間ができるので、ベタつきを軽減できるので快適な着用感を得ることができます。
一般的にダイバーズウォッチと言えば艶無しのものが多いのですがこれには訳があり、艶有りの時計だと水中で光が反射してキラキラし、魚が寄ってくるのだとか。
5列リンクの中3列が艶有りでラグジュアリーさがあり、ケースデザインはダイバーズでスポーティさもあり、その両方を兼ね備えたているのがブラックベイです。

チューダー独自の❝T-fit❞(ティーフィット)でらくらく微調整

前モデルはクラスプに3つ穴が空いていて、ピンをずらして微調整をしていました。(※上記画像はスタッフ私物となります)

“T-fit”なら工具いらずでスライドするだけで2mmずつ最大8mm調整が可能ですので、気になるその時に調整ができます。
微調整は少し気になった時に調整するためのものなので、気になる度にお店に足を運ぶことを考えるとご自身で、尚且つ工具無しで微調整ができればとても便利ですよね。
時計を着けた時に決して見えるところではないですが、着ける方にはチューダーの拘りを感じていただきたいです。