知ればもっと面白い、まだまだ知らないパネライの豆知識15選
皆さんこんにちは。
いつもoomiya京都店のブログをご覧いただきありがとうございます。
このブログをご覧の多くの皆さんは【パネライ】というブランドについて改めての説明は不要かと思います。
しかしながら、パネライらしいと思われている「ルミノールケース」が誕生したのは第二次世界大戦後って知っていましたか?
少しイメージと違うと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ということで、本日皆さんにお届けするのは【パネライ】の豆知識。
「へ~」と言いてもらえるような内容に仕上げていきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください!
実はパネライは「時計メーカー」ではなかった
まず知っておきたいのが、パネライの創業です。
パネライが誕生したのは1860年。
場所はイタリア・フィレンツェ。
現在のパネライからは想像しにくいかもしれませんが、創業当初は町の時計店・修理工房でした。
つまり、
「1860年創業の老舗時計メーカー」というより、
「1860年にフィレンツェで時計店として始まった」というのが正確です。

豆知識① パネライは時計の「学校」でもあった
パネライの興味深いところは、時計を販売・修理するだけではなかったこと。
時計技術を教える教育機関としての役割も担っていました。
時計を直す。
時計を理解する。
そして時計職人を育てる。
そんな環境の中で、パネライは精密機器を扱う技術力を高めていきます。
この技術力が、後にパネライの運命を大きく変えることになります。
その相手が、イタリア海軍です。

豆知識② 時計より先に「軍用機器」を作っていた
パネライは時計メーカーになる前から、イタリア海軍に精密機器を納入していました。
照準器やコンパスなど、軍事用途で使用される機器です。
ここがパネライの歴史を理解するうえで非常に重要です。
パネライは、「海軍のために時計を作ろう」と始めた会社ではありません。
もともと海軍に精密機器を納入していた。
その技術力が評価され、時計製作へとつながっていったのです。
つまりパネライの原点は、時計ではなく「精密機器」にあります。

「ラジオミール」と「ルミノール」の意外な正体
パネライを代表するコレクションといえば、
RADIO MILLE(ラジオミール)
そして
LUMINOR(ルミノール)
です。
ところが、この2つの名前には意外な共通点があります。
どちらも、もともとは夜光技術に関係する名称だったのです。

豆知識③ ラジオミールは「時計の名前」ではなかった
「ラジオミール」という言葉を聞くと、モデル名だと思うのが普通です。
しかし、もともとはパネライが開発した夜光物質の名称。
暗闇でも計器や照準器を確認できるようにするための技術でした。
当時の軍事活動において、夜間の視認性は非常に重要。
特にパネライが関わったのは、特殊潜水部隊です。
夜の海。
水中。
ほとんど光がない環境。
そこで時間を確認するためには、普通の時計では不十分でした。

豆知識④ パネライの夜光技術は「デザイン」より先に生まれた
現在のパネライを見ると、夜光はブランドの特徴の一つです。
しかし、最初から「夜光がパネライらしいから」という理由で採用されたわけではありません。
必要だったから開発された。
これがポイントです。
パネライのデザインには、こうした「必要性」から生まれたものが多くあります。

豆知識⑤ ルミノールも夜光技術の名前
1940年代後半になると、パネライは新しい夜光技術を開発します。
それが、「ルミノール」です。
現在では時計のコレクション名として定着していますが、これも元々は夜光技術の名称。
つまり、
ラジオミール → 夜光技術
ルミノール → 夜光技術
という関係があります。
この背景を知っているだけで、パネライのコレクション名を見る目が変わります。
「大きい」「分厚い」には全部理由がある
パネライと聞いて、多くの人が最初に思い浮かべるのが、
大きなケースではないでしょうか。
現在では大型時計も珍しくありません。
しかし、パネライが大型ケースを採用した背景には、ファッションではなく軍用時計としての事情がありました。

豆知識⑥ 大きなケースは「見やすさ」のため
特殊潜水部隊が使用する時計に求められたのは、何よりも視認性。
水中や暗闇で一瞬で時間を確認する必要があります。
そのためには、
* 大きな文字盤
* 大きな数字
* 強い夜光
* 操作しやすいケース
が必要でした。
つまり、パネライの大きさは、「目立ちたいから」ではなく「見えなければ困るから」。
これが原点です。

豆知識⑦ サンドイッチ文字盤にも軍用時計としての理由がある
パネライを代表するデザインの一つが、
サンドイッチ文字盤です。
2枚のプレートを重ね、下側に夜光塗料を配置する構造。
現在では非常に美しいデザインとして評価されています。
しかし、これも最初からデザイン目的で作られたわけではありません。
夜光塗料を効果的に配置するための合理的な構造でした。
さらに、夜光塗料が劣化した際には、下側のプレートを再利用できるという実用性もありました。
つまり、
「サンドイッチ文字盤=パネライらしいデザイン」
というのは結果であって、
「軍用時計として合理的だった」
ことが先にあります。

豆知識⑧ リューズプロテクターもファッションではない
パネライの象徴ともいえる、リューズプロテクター。
大きなレバー状のパーツがリューズを覆っています。
これを初めて見ると、
「パネライらしいデザインだな」と思います。
しかし、これも実用性が先。
リューズを保護しながら、防水性を確保するための構造です。
過酷な環境で使用する軍用時計だからこそ必要だった機構。
現在ではパネライを象徴するデザインになっています。

豆知識⑨ 「デザインのための機能」ではなく「機能がデザインになった」
ここまでをまとめると、パネライの面白さが見えてきます。
大きなケース。
サンドイッチ文字盤。
リューズプロテクター。
強い夜光。
どれも、
「パネライらしく見せるために作ったもの」ではありません。
軍用時計として必要だったものが、そのままブランドのアイコンになったのです。
これこそがパネライ最大の魅力の一つです。
初期パネライには「ロレックス」が関わっていた
ここからは、時計好きならぜひ知っておきたい豆知識です。
1930年代、イタリア海軍は特殊潜水部隊のための時計を必要としていました。
ところが当時のパネライには、腕時計を一から製造する体制がありませんでした。
そこで協力したのが、ROLEX(ロレックス)です。

豆知識⑩ 初期パネライとロレックスには深い関係があった
初期のパネライでは、ロレックスが製造した時計をベースに、パネライが軍用として必要な仕様を組み合わせていきました。
当時のパネライにとって重要だったのは、
「自社だけで全部作ること」ではなく、「海軍が必要とする時計を作ること」。
そのために、必要な技術を持つ企業と協力していたのです。
現在のパネライからすると意外な話ですが、ブランドの歴史を考えると非常に合理的な選択でした。

豆知識⑪ パネライの時計は「軍の要求」から進化した
初期パネライを理解するときに重要なのが、
軍からの要求が時計を進化させたということ。
「もっと見やすく」
「もっと防水性を高く」
「もっと操作しやすく」
「暗闇でも確認できるように」
そうした要求に一つずつ応えていった結果、現在のパネライにつながる特徴が生まれました。
つまりパネライの歴史は、デザインの歴史というより、問題解決の歴史とも言えるのです。
1860年創業なのに、世界的ブランドになったのは1990年代
最後に、パネライ最大級の豆知識です。
パネライの創業は1860年。
「ものすごく歴史の長い高級時計ブランドなんだ」
と思うかもしれません。
しかし、実はそう単純ではありません。

豆知識⑫ 一般市場に登場したのは1993年
パネライが一般向けの時計を発表したのは、1993年。
創業から実に100年以上が経過しています。
長い歴史を持つブランドでありながら、世界的な高級時計ブランドとしての歴史は比較的新しい。
これがパネライの面白いところです

豆知識⑬ パネライを世界に知らしめた人物「シルベスター・スタローン」
1990年代、パネライの知名度向上に大きな影響を与えた人物が、
シルベスター・スタローン
です。
映画でパネライを着用したことなどをきっかけに、ブランドの存在が世界的に注目されるようになります。
それまで限られた世界で知られていた軍用時計が、
「男らしさを象徴する高級時計」
として注目されていくことになります。

豆知識⑭ 1997年にリシュモン・グループの前身企業がパネライを取得
パネライは1997年にヴァンドーム・グループの傘下へ。
現在のリシュモン・グループにつながる企業です。
そして1998年、ジュネーブで国際的な高級時計ブランドとして本格的に展開していきます。
ここからパネライは、
「イタリア海軍の軍用時計」
から
「世界的なラグジュアリーウォッチ」
へと大きく変化していきます。


豆知識⑮ それでも「昔のデザイン」を捨てなかった
高級時計ブランドになると、時代に合わせてデザインを大きく変えるブランドもあります。
しかしパネライは違いました。
ラジオミール。
ルミノール。
この2つを中心としたデザインを守り続けました。
なぜなら、それ自体がパネライの歴史だからです。
大きなケースも。
シンプルな文字盤も。
リューズプロテクターも。
すべてが軍用時計として生まれた歴史の証拠。
だからこそ、パネライは新しいモデルになっても「パネライらしさ」を失いません。
パネライを知ると、時計の見方が変わる
パネライの時計を見ると、まず「大きい」という印象を持つかもしれません。
しかし、その大きさには理由があります。
リューズプロテクターにも理由があります。
サンドイッチ文字盤にも理由があります。
夜光にも理由があります。
そして、ラジオミールやルミノールという名前にも理由があります。
パネライの魅力は、
「特徴的なデザイン」だけではありません。
そのデザインが、
「なぜ、この形になったのか」
まで説明できるところにあります。



1860年、フィレンツェの時計店から始まったパネライ。
時計を作る前からイタリア海軍と関わり、精密機器や夜光技術を開発。
1930年代には特殊潜水部隊のための時計を製作。
ロレックスとの協力を経て、独自の軍用時計を発展させる。
そして1990年代、一般市場へ進出。
シルベスター・スタローンなどをきっかけに世界的な注目を集め、現在の高級時計ブランドへ。
こうして見ると、パネライの歴史は単なる「老舗時計ブランドの歴史」ではありません。
軍事技術、時計技術、イタリアのデザイン、そして現代のラグジュアリー。
それらが一本の時計の中につながっています。
だからこそ、パネライは面白い。
次にパネライを見かけたときは、ぜひ文字盤だけでなく、
「なぜ、この時計はこの形をしているのか?」
という視点で見てみてください。
きっと、これまでとは違った魅力が見えてくるはずです。


