【Baume & Mercier】歴史を紐解く、優雅なるスイス時計の物語

皆さまこんにちは、oomiya心斎橋店の長野です。
本日は、スイスの名門時計ブランド ボーム&メルシエ(Baume & Mercier) について、歴史的な観点からご紹介いたします。
起源は1830年 ― 「ボーム兄弟」の挑戦

ボーム&メルシエの物語は、1830年にまで遡ります。
スイス・ジュラ地方のレ・ボワという小さな村で、ルイ=ヴィクトールとピエール=ジョセフのボーム兄弟が時計工房を設立しました。彼らのモットーは「Accept only perfection, only manufacture watches of the highest quality(完全を求めよ、最高品質の時計のみを作れ)この精神は、190年以上を経た今もブランドに息づいています。
19世紀から国際舞台で活躍

当時すでにイギリスに支店を持ち、ロンドンを拠点にヨーロッパで高い評価を得ていたことをご存知でしょうか?
ボームの時計は精度の高さから、精密計時コンクールで数々の賞を受賞。すでに19世紀後半には「世界が認めるスイス時計ブランド」となっていました。
1918年、新たな時代「ボーム&メルシエ」へ

20世紀に入り、ボーム家の後継者ウィリアム・ボームは、パリの時計師 ポール・メルシエと提携します。
ここで誕生したのが「ボーム&メルシエ」。
スイスの技術とフランスのエレガンスが融合し、ブランドは一気に国際的な存在感を高めていきます。
「女性用ウォッチの先駆者」

実はボーム&メルシエは、早くから女性用時計に注力していたブランドです。
1920年代、アールデコの影響を受けたスタイリッシュなレディースモデルを次々に発表し、ヨーロッパの上流階級女性たちを魅了しました。当時の広告には「エレガンスと実用性を兼ね備えた女性のための時計」と謳われており、その姿勢は今のコレクションにも通じています。
現代へ ― 「クラシマ」や「リビエラ」に息づく伝統

現代のボーム&メルシエといえば、洗練されたドレスウォッチ「クラシマ」や、1973年に誕生したスポーティラグジュアリーの先駆け「リビエラ」が代表格となっています。
歴史あるブランドでありながら、価格帯は非常に良心的。「本格スイス時計を初めて持ちたい」という方におすすめのブランドとして、多くの時計ファンに愛されています。
まとめ
ボーム&メルシエは、190年以上の伝統を誇りながら、常に時代に寄り添った時計を作り続けてきたブランドです。
歴史を知ると、現行モデルを手に取ったときの感動もひとしお。
次にボーム&メルシエの時計をご覧になるときは、「このブランドは1830年から続く物語の一部なんだ」と思い出していただければ幸いです。