【GALLET(ギャレ)】200年の時を経て復活。伝説の時計ブランドを徹底解説。~oomiya心斎橋店

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“9月3日、世界に向けて新たなGALLET(ギャレ)が発表されました。”
1826年に創業し、航空、モータースポーツ、探検の歴史とともに歩んできたスイスの時計ブランド、GALLET(ギャレ)。
長い沈黙の時を経て、2025年にブライトリングの傘下へ。
そして創業からちょうど200年を迎える2026年、GALLETがいよいよ本格的な再始動を迎えます。
ぜひ注目していただきたいブランドです。
GALLET(ギャレ)とは?1826年創業の歴史あるスイス時計ブランド

GALLET(ギャレ)は、1826年にスイス・ラ・ショー=ド=フォンでジュリアン・ギャレによって創業されました。
現在から数えると、実に200年の歴史を持つ時計ブランドです。
創業当初は時計の取引業からスタートしましたが、早い時代から精度と信頼性を追求していたGALLETは、単なる高級時計ブランドとしてではなく“航空、モータースポーツ、航海、登山、探検”といった、人類が未知の世界へ挑戦する瞬間を支える時計を生み出してきました。
合言葉は「The Great Escape — Wanderlust Since 1826」
日本語にすると、「ザ・グレートエスケープ ― 1826年から続くワンダーラスト」です。
この言葉こそ、GALLETというブランドを理解するうえで重要なキーワードになります。
「Wanderlust(ワンダーラスト)」とは何か?

「Wanderlust(ワンダーラスト)」という言葉は、ドイツ語の『wandern=さまよう、探検する、lust=欲望、憧れ』から生まれた言葉です。
しかし、GALLETが考えるワンダーラストは、単純な「旅行好き」という意味ではありません。
平凡な日常から抜け出したい。まだ見たことのない景色を見たい。知らない場所へ行きたい。そして、未知の世界に挑戦したい。
そんな人間が本来持っている「冒険への衝動」を意味しています。
GALLETは1826年の創業以来、そのワンダーラストとともに歩んできました。
ライト兄弟の初飛行を計時した時計「The Sun」

GALLETの歴史を語るうえで欠かせないエピソードがあります。
皆様も良くご存じの、1903年アメリカ・ノースカロライナ州キティホークでライト兄弟による、人類初の動力飛行です。
飛行時間はわずか59秒ではありましたが、その59秒が、人類の歴史を大きく変えたことは言うまでもありません。
そして、その歴史的な時間を計測したとされるのが・・・GALLETのストップウォッチ「The Sun(ザ・サン)」でした。
GALLETは、単に「古い歴史を持つ時計ブランド」ではなく、人類の歴史が動いた瞬間を計時してきたブランドで、時計の歴史だけでなく、航空史にもその名を残しています。
1938年|初期の防水クロノグラフ「マルチクロン クラムシェル」

20世紀に入り、時計に求められる性能はさらに厳しくなっていきます。
航空、モータースポーツ、探検がより身近に、盛んになり、時計は美しいだけではなく“砂塵、湿気、豪雨、衝撃”といった過酷な環境でも使用できる必要がありました。そこで1938年にGALLETが発表したのが「マルチクロン クラムシェル」です。
このモデルは、初期の防水クロノグラフのひとつとして知られており、その名の通り、貝殻のようなケース構造を採用し、高い防水性能を実現しています。
航空やモータースポーツ、スピードボートなど、さまざまな分野で活躍しました。現在でもヴィンテージウォッチ市場では、GALLETを代表する重要なモデルとして知られています。
1939年|伝説の「フライング・オフィサー」

GALLETの中でも、特に時計愛好家から高い人気を誇るモデルが、「Flying Officer Chronograph(フライング・オフィサー クロノグラフ)」です。
1939年に登場したこの時計は、航空旅行が世界へと広がり始めた時代に誕生しました。
当時の長距離飛行では、現在のように短時間で目的地へ到着することはできず、複数の大陸を移動し、途中で何度も給油することが必要のため、パイロットは世界各地の現地時間を把握する必要がありました。
そこでフライング・オフィサーは、複数の都市の時間を確認できるように設計され、世界を飛び回る人のための時計となっていました。
アメリカ大統領も愛用したGALLET

フライング・オフィサーの愛用者として知られているのが、アメリカ第33代大統領、ハリー・S・トルーマンです。
トルーマン大統領が愛用していたGALLETのフライング・オフィサーには、「Col. Truman From Vic Paul」という刻印が施されていたとされています。
そしてトルーマン大統領は、この時計について、「これまで見た中で最も精巧な腕時計だ」と評価したとも伝えられています。
現在では、このフライング・オフィサーはヴィンテージGALLETの中でも特に人気の高いモデルのひとつです。
今回のGALLET復活において、この伝説的なモデルがどのように現代へ甦りました。
ブランドの代表作となっていくことは、いうまでもありません。
モータースポーツとGALLET「マルチクロン レギュレーター」

GALLETは航空だけではありません。モータースポーツの世界でも、その存在感を発揮してきました。
1940年、アメリカの伝説的レーサー、レックス・メイズがスプリングフィールド・マイルで優勝した記念として授与されたのが、GALLETの「マルチクロン レギュレーター」でした。
モータースポーツに必要なのは、速さだけではありません。正確な時間計測。耐久性。そして一瞬を逃さないためのクロノグラフ性能。GALLETは、まさにそんなプロフェッショナルのための時計を作り続けてきたブランドでした。
なぜGALLETは姿を消したのか?
これほどの歴史を持つGALLETですが、1970年代から1980年代にかけて大きな転換期を迎えます。
クォーツショック。そしてスイスフランの高騰。多くのスイス時計メーカーが大きな打撃を受けた時代です。
GALLETもまた、その波に飲み込まれました。長い歴史を持つブランドでありながら、次第に市場から姿を消していくことになります。
2025年、ブライトリングがGALLETを買収
GALLET復活の大きな転機となったのが、2025年です。スイスの時計ブランド、Breitling(ブライトリング)がGALLETの買収を発表しました。
これは、ブライトリングにとって非常に重要な戦略のひとつです。2023年には、Universal Genève(ユニバーサル・ジュネーブ)を買収。そして、その次に選んだブランドがGALLETでした。つまりブライトリングは、単に新しいブランドを増やしたのではありません。時計史において重要な意味を持つブランドを、「未来へ残すために復活させる」という動きを進めています。
ブライトリングの傘下で生まれ変わるGALLET

現在、GALLETは、ブライトリング、ユニバーサル・ジュネーブとともに展開される「House of Brands」の一員となっています。House of BrandsのCEOを務めるのは、ブライトリングのCEOでもあるジョージ・カーン氏。
GALLETは、ブライトリングの時計製造技術やクラフツマンシップ、グローバルな流通ネットワーク、そしてアフターサービスのインフラを活用しながら再始動します。
そしてブランドの位置付けとしては、ブライトリングのラグジュアリーなエントリーレベルの姉妹ブランドとなります。
GALLETには200年という圧倒的な歴史があります。
そして、ブライトリングが持つ現代的な製造技術、世界的な販売網、確立されたアフターサービス、それらが融合することで、ヴィンテージウォッチの単なる復刻ではない、「現代の冒険者のためのGALLET」が誕生しました。
GALLETの復活は「復刻」では終わらない

時計ブランドの復活というと「過去の名作を復刻する」というイメージを持つ方も多いと思います。
もちろん、フライング・オフィサー、マルチクロンといったGALLETの歴史的モデルが、現代的に再解釈される可能性には大きな期待があります。しかしながら、今回のGALLETが目指しているのは、それだけではありません。
新たなGALLETが掲げるのは、日常から抜け出すこと。未知の場所へ行くこと。まだ見たことのない景色を探すこと。
1826年から続く「ワンダーラスト」を、現代の時計として再び表現しようとしています。
是非、oomiya心斎橋店でブランドの歴史、実機の素晴らしさに触れてみてください。
皆様のご来店をお待ち申し上げております。
記:長野


