ロゴを貼っただけ?いや、それは大きな誤解だ!! 【IWC×AMG】男たちの対話が生んだ傑作の歴史
皆様こんにちは。
いつもoomiya京都店のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
今回は、IWCとメルセデスAMG【アフマガー】のコラボレーションについて表面的なスペックだけでなく、企業のトップ同士の会話や、F1の現場でのリアルなエピソードなど、より「深堀りした裏話」を盛り込んで見ましたので楽しんで読んでいただくと嬉しいです。

ちなみに皆様楽しめるよう、少しドキュメンタリータッチに仕上げています。
ではぜひお楽しみください‼
「コラボ時計なんて、どうせ文字盤に車のロゴを入れただけでしょ?」
皆さん、人生に一度はこう思ったことがあると思います。
”コラボなんて、どうせロゴを入れたりするぐらいで大したことはしてないんでしょ?”
分かります。わたしも以前まではそう思っていました。だからこそもし今あなたがそう思っているなら、IWCとAMGの関係については、少し認識を改める必要があるかもしれません。
AMGは「Aufrecht, Melcher and Großaspach」の略で、元々は独立した自動車パフォーマンス会社でした。1967年に設立され、特にメルセデス・ベンツの車両に対するチューニングや改造を行う専門ブランドとして名を馳せました。

裏話①:CEO同士が「個人的なカーマニア」という事実
多くのブランドコラボは、マーケティング部門主導で始まり決定します。しかし、IWCとAMGはトップの熱量が違います。
IWCのCEO、クリストフ・グランジェ・ヘア氏は、実は建築家出身でありながら重度の車好きとして知られています。海外メディアのインタビューで彼はこう語っています。

「AMGのアファルターバッハ工場を初めて訪れた時、衝撃を受けたんだ。エンジンの組み立て室が、まるで手術室のように静かで清潔だった。その瞬間、我々の時計工房と同じ匂いを感じた」
(出典:New york timesより要約)
(画像出典:https://www.webchronos.net/features/66186/)

一方、メルセデスのデザイン責任者であるゴードン・ワグネル氏もまた、IWCの熱烈なコレクターなのは有名な話。「仕事だから着けている」のではなく、「会議の合間に、互いの新作のプロトタイプを見せ合って盛り上がっている」という目撃談があるとかないとか噂されるほどです。まさしく 「トップ同士のガチの趣味性」こそが、妥協のない製品作りの源泉なのです。
【出典:https://autobild.jp/62417/】
裏話②:F1のピストン素材を、時計ケースに転用せよ
関係性をお話できたところで、ただのデザイン共有で終わらせないのがこの両社の狂気じみたところです。
最初にその片鱗が見えたのはインジュニアからでした‼

かつて発表された「インヂュニア」のAMGモデルには、チタン・アルミナイド(TiAl)という特殊素材が使われました。
これ、実はF1マシンのエンジンのピストンやバルブに使われる素材そのものです。
当時の開発裏話として、IWCの技術者は相当頭を抱えたと言われています。なぜなら、この素材は熱には強いが、加工が極めて難しいからです。しかし、ここでAMG側のエンジニアがピストンに使えるんだから、時計ケースにもいけるだろう」と挑発し、IWC側が意地で実現させたという経緯があります。車のエンジンの中で爆発に耐えている素材が、今自分の手首にある。このストーリーだけで、酒が飲めると思いませんか?
裏話③:ルイス・ハミルトンは「ダメ出し」をする
当時メルセデスAMG F1チームのエースだったルイス・ハミルトン。彼は単なる広告塔ではありませんでした。IWCとの限定モデルを作る際、彼はデザインチームにズケズケと意見を言うことで有名です。
あるインタビューでIWCのデザイナーはこう漏らしています。

> 「ルイスは素材の質感や色味(特に彼の勝負カラーであるバーガンディやティール・グリーン)に対して、一切の妥協を許さないんだ。彼はファッション・アイコンとしてのプライドを持っているから、単なる『スポーティーな時計』では納得してくれないんだ」

彼が監修した「ビッグ・パイロット・ウォッチ」の限定モデルが、発売と同時に即完売し、プレミア価格で取引される理由はここにあります。あれはF1ドライバーのグッズではなく、「世界一美的センスにうるさい男」が合格を出したファッションアイテムだからです。

IWC
アイ・ダブリュー・シー
商品名:パイロット・ウォッチ・マークXX “Mercedes-AMG PETRONAS Formula One™ Team”
品番:IW328210
価格:¥1,045,000(税込)
裏話④:トト・ウォルフがヘッドセットを叩きつけた腕に‼
実はF1の現場では、メカニックたちがインパクトレンチを扱う振動や、ピット内の磁気など、時計にとって過酷な環境が広がっています。

F1ファンなら、メルセデス代表のトト・ウォルフが、レース展開に激昂してヘッドセットを机に叩きつけるシーンを見たことがあるでしょう。あの激動の瞬間に、彼の左腕で激しいG(衝撃)に耐えているのがIWCの時計です。

トト・ウォルフはかつて、「この時計は、カオス(混沌)の中で唯一正確に時を刻み続ける、私の精神安定剤のようなものだ」といった趣旨の発言をしています。F1という100分の1秒を争う世界で戦う男たちが、ボロボロになったグローブの袖口から覗かせるIWC。そこには、新品の時計にはない「戦友」としての美学が宿っています。
【出典:https://formula1-data.com/media/52054】
結論:これは「装着できるエンジン」である
IWCとAMGのコラボモデルを買うということは、単に「メルセデスに乗っているから」という合わせ技ではありません。
それは、「精度(Precision)」という宗教を信じる男たちの、終わりのない挑戦の証を手に入れることです。
AMGのエンジンは、燃料を燃やしてパワーに変える。 IWCのムーブメントは、ゼンマイのほどける力を時に変える。

どちらも、中身が見えない「箱」の中で、極限まで磨き上げられた金属部品が踊っている。
次にメルセデスのハンドルを握る時、あるいはIWCのリューズを巻く時、その裏にある「エンジニアたちの深夜の企み」に思いを馳せてみてください。きっと、今までとは違う重みを感じるはずです。ちなみに、AMGオーナーの間では「Gクラス(ゲレンデ)のドアを閉める時の『カチャン』という金属音と、IWCのクロノグラフのプッシャーを押す感触は似ている」というマニアックな説があります。このような裏話を知り、ぜひoomiya京都店で新しいIWCとAMGコラボを試してみてください。
投稿者:善積

