カンパノラ oomiya限定モデル 発売記念
スペシャルトークイベント
2025.9.21 Sun at oomiya 和歌山本店
2025年9月21日(日)、oomiya 和歌山本店 2F イベントスペースにて、「カンパノラ oomiya限定モデル 発売記念 星景写真家 大西浩次氏 × CAMPANOLAデザイナー 榎本信一氏 スペシャルトークイベント」を開催いたしました。
イベント当日はoomiya 限定モデルの発売日です!

ゲストはこちらの2名の方。星景写真家の大西氏は、学校の先生、そして天文学者でもあります。oomiyaとしても天文学者の方をお招きするのは初のことで、どのようなお話をされるのか楽しみにしておりました。
星景写真家 大西浩次氏 プロフィール

大西浩次(おおにしこうじ)
長野県長野市在住。博士(理学)。
長野工業高等専門学校リベラルアーツ教育院教授、星景写真家、
日本星景写真協会理事、国際天文学連合(IAU)会員、日本天文学会員、日本天文教育普及研究会、「長野県は宇宙県」連絡協議会会長ほか。
現在、毎日小学生新聞にて「ガリレオ博士の天体観測図鑑」を連載中。
「長野県は宇宙県」を合言葉として、星空や宇宙がより身近に感じてもらうための活動を行いながら、重力レンズによる系外惑星探査などの天文学や、太陽活動に関わる「市民科学」の実践と研究を行っている。
CAMPANOLAデザイナー 榎本信一氏 プロフィール

榎本信一(えのもとしんいち)
シチズン時計株式会社 チーフデザインマネージャー。
入社後、グローバル商品のデザイン担当。
1998年に自身が手掛けた商品でGOOD DESIGN賞を受賞。
2001年から2006年までカンパノラ、ザ・シチズンなどを担当後、国内メンズ商品・ライセンス商品・特注商品など多岐にわたる時計のデザインに携わる。
現在は再びカンパノラ、ザ・シチズンなどシチズンの高級時計専任としてデザインに従事。
1級時計修理技能士の資格を所有。
カンパノラの歴史
まずは榎本氏による、今年で25周年を迎えたカンパノラの解説から。榎本氏は上記のプロフィールの通り、様々なモデルをデザインし、かつ1級時計修理技能士の資格も所有している有力デザイナーです。

宙の動きを可視化しようとした時計の原点に立ち返り、時を愉しむためのブランドとして生まれたカンパノラには3つ特徴があります。
- 複雑機構
- 漆文字盤
- 宙空(ちゅうくう)の美
この3つを軸に生み出される時計は非常に繊細で独創的。
中でも、今回の限定モデルのベースとなった「コスモサイン」は、カンパノラというブランドが登場する前に誕生していました。その設計者は当時シチズン時計の社員であり、天文に情熱を注いでいた上原秀夫氏。望遠鏡を自作したり、自分の家に天体観測所を作ってしまったという、大西氏もご存じなほど有名な天文愛好家です。

そんな上原氏によって設計された「星座表示付腕時計」は1986年のバーゼル展示会で試作品が展示され、同年に「世界初の回転式精密星座盤付き腕時計」として発売されました。そこから時は流れ、2000年にカンパノラが誕生、2001年にはトノー型の「カンパノラ 初代コスモサイン」が発売されました。
まさに、天文への情熱が生み出したタイムピースです。
コスモサインの特徴は、なんといってもその精緻な星座盤の文字盤。現行モデルでは北緯35度の全天星座を表示し、4.8等星以上の恒星はじめ、アンドロメダ銀河やオリオン大星雲などの星雲・星団が正確に記されています。14もの版を重ねて印刷されており、途中の版で失敗してしまうとそれまでの工程が無に帰すという厳しい過程を経て完成します。ぜひ、実際にご覧になってみてくださいね。
オーロラって?
話は、oomiya限定モデルのモチーフとなっている自然現象の「オーロラ」についてへ。ここからは大西氏にバトンタッチし、詳しく説明してくださいました。
太陽風(太陽フレア)によって地球の極地方で見られるオーロラですが、今は観測機器の発達によって発生するときが予測できるそうです。低緯度でもオーロラが見えることもあり、まれに日本でも見られるそう。
また2025年は太陽風(太陽フレア)が極大期にあたるため、今年からあと2~3年はオーロラがよく見られる地域「オーロラオーバル」において、かなりの高確率で見られるとのこと。大西氏いわく、オーロラが見られる“ボーナスステージのような期間”とのことなので、いつかオーロラを見てみたいと思っている方、今がチャンスですよ!

大西氏もカンパノラを着用しており、「星々の光は地球との距離によって、遥かなる時をかけて我々の目に届いている。カンパノラの文字盤には、2000年や1万年前の光が詰まっている。まさにロマン」という言葉が印象的でした。日食や月食も、コスモサインの文字盤上で観測できます。

ちなみに、大西氏が撮影した天文写真は「ジャポニカ学習帳」のさんすうの表紙になっているそうです。
デザイナーが語るoomiya限定モデルの特徴
話は再びoomiya限定モデルに戻り、榎本氏によるデザイン制作秘話へ。オーロラをテーマにしたい、という要望から榎本氏が時計に込めた思いは『いつか見たい 憧れのオーロラ』です。同じように、一生に一度は見てみたいと思っている方は多いのではないでしょうか。

時計の見返しリングに施された美しいグラデーションは、1-2時位置に明るい色が配されています。これは、時計の星座盤を見る際(星座早見盤と同じように頭上にかざすようにして空と見比べる)にグラデーションが上に来るように、また、時計を服の袖から出したときに一番に見えるように、この配置になったそうです。
そしてなんと文字盤のボツ案も見せてくださいました。当初はグリーンの構想だったそうです。

oomiya限定モデルの話が最初に出たのが2021年の事。そこから4年越しに実現したモデルであり、弊社とシチズン様との綿密なやり取りの上で完成した特別なモデルです。榎本氏いわく、「カンパノラの別注モデルはレア」とのことでした!
通常モデルとの違いも随所にございます。
こちら↓で見比べていただくとわかりやすいでしょうか。文字盤の五徳リング(1~12月が書かれたネジで止まっているリング)は、オーロラの出る冬の夜をイメージしダークな色調に。針はミラー針仕様になっており、さらにストラップにはオーロラのカラーとリンクしたブルーのステッチが施されております。


榎本氏的には、「五徳リングをダークカラーにして、針をミラー仕上げにしてほしい」という要望は、実用時計としての見やすさを損なってしまうのではないか、という危惧があったそうです。しかし実際に実際に製作してみると、それぞれのパーツの質感の違いによって視認性を損ねることなく仕上がり驚いたそうです。今回のコレボレーションによって「社内だけでは起こらない気づきがあった」とおっしゃっていたのが印象的でした。
これぞ化学反応!コレボレーションの醍醐味ですね。

トークイベント終了後は、お二人とも来場者の方の質問に快く答えてくださりました。
最後になりましたが、ご参加いただきました皆様、大西浩次氏、榎本信一氏、シチズン時計様、ご協力いただいた関係者様、改めてお礼申し上げます。ありがとうございました!
商品詳細

品 番 | AO4011-07W |
ムーブメント | CAL.4398 |
駆動方式 | 電池式 |
精 度 | ±20秒/月 |
防 水 | 日常生活用防水 |
ケース素材 | ステンレス |
ケースサイズ | 45mm |
ガラス | デュアル球面サファイアガラス(クラリティ・コーティング) |
バンド | ワニ革/三ツ折れプッシュタイプ |
裏蓋刻印 | LIMITED EDITION One of 0038 |
価 格 | 396,000円(税込) |
数 量 | 限定38本 |
取扱い店舗 | oomiya 和歌山本店 |
星座早見機能/北緯35度全天星座表示/実視等級4.8等以上の明るさの恒星1027個表示/主な星雲星団166個表示/月盤による月齢の読取り/日の出日の入り時刻の読取り/月位置表示
スペシャルノベルティ

oomiya限定モデルオリジナルノベルティ Vixen天体望遠鏡
CELESTRON Travel Scope 70 with Back Pack
ご購入いただいたお客様には、CAMPANOLAとoomiyaロゴが入ったVixen製オリジナル天体望遠鏡が付属します。地上の風景や天体観測に使用できる初心者向け望遠鏡です。接眼レンズは中倍率40倍(10mm)と低倍率20倍(20mm)を付属。
携帯に便利な専用バックパック付き!
カンパノラ取扱店舗
カンパノラは下記の店舗にてご覧いただけます。